2011年3月1日火曜日

超初心者向け経済学講座~「継続を考える会」編

2011年2月28日18時~22時

内田聖良さん主催の「継続を考える会」で超初心者向け経済学講座を開催。
岩波ジュニア新書『砂糖の世界史』の後半を元におはなし。

そもそもこれを課題図書にしたのは、「資本主義とはいつごろから始まったのか」という疑問について考えていただくため。「賃労働が一般化した頃の社会状況と国際状況などについて」を非常にざっくりと考えてみる。

「働くこと≒人に雇われること」って割と特殊な状況かもね、ということについて想像する。おそらくこの場でこういった世界史や経済史について解説するのは、想像するための練習なのです。

今の自分達が置かれている社会の中で芸術活動を「継続」しておこなう、ということにどんな意味があるのか、について。これは結構想像力が柔軟になってる状態で考えたほうがいいことだと思うのです。だから、射程を広く長くもって考えるための練習をしています。

内田さんからは美術史について教えてもらう。
エル・グレコが超かっこよかった。あまりに斬新すぎて本国イタリアで全く認められず、スペインに逃げていったところスペインではとくに非難されることもなく受け入れられたのだとか。
参加者がみんな美大出身なので、画家の名前はよくご存知なので面白い感じ。(私も経済史を学んだ人と「マルクスの the Capital かっこいい!!」などど盛り上がりたいなぁ、と羨望のまなざしを送ってしまったです)

「工業が産業として発展するにつれて、「労働者」という人に雇われて働く人が増えていったのではないか」

という話をしていたら、内田さんから

「同じころ、美術の世界では逆に、工業生産品が出てきたおかげでわざわざ手仕事で絵を描いてもらったり、つくってもらったりする必要が無くなって、美術工房のような仕事がどんどん無くなってしまったようです。それは逆に注文に応じるのではなくて、作家が自分の好きなものをつくれるようになったということでもあるんですけど」

という報告を聞く。なるほど。
その後、小林さんから『遅刻の文化史』のさわりについて報告。日本に鉄道が敷設された頃の日本人の時間感覚についてのエピソードを聞いて面白かったです。

次回は3月後半の予定。ベネディクト・アンダーソン『想像の共同体』を読む。

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